567、障害者の雇用について

障害者の雇用の面におきましては、平成27年4月に障害者雇用納付金制度が改正され、 平成31年4月申告が開始されます。事業主は、常時雇用している労働者数の法定雇用率2.2%以上の障害者を雇用しなければなりません。雇用障害者数が法定雇用障害者数2.2%を下回っている場合は、申告とともに一人当たり月額40,000円(令和2年3月31日より50,000円)を独立行政法人高齢・障害者・求職者雇用支援機構へ障害者雇用納付金を納付しなければならないこととされています。週20時間以上30時間未満の短時間労働者(0.5人としてカウントされる)も納付金の申告、障害者雇用調整金等の支給申請の対象になりました。

また、法定雇用障害者数を超えている事業主には一人当たり月額27,000円の障害者雇用調整金が支給されます。また、100人以下で、支給要件として定められている数を超えて障害者を雇用している事業主には一人当たり月額21,000円の報奨金が支給されます。

その他、在宅就業障害者等に仕事を発注した納付金申告事業主の申請に基づき、支払った業務の対価に応じた額を支給する在宅就業障害者特例調整金や報奨金が支給されます。その他、施設の整備や介助、通勤やの能力開発における訓練など様々な助成金制度も増えてきて、障害者が働きやすい環境が整ってきました。

法律が作られた当時、障害者に対する考え方の中に、「障害者になると結婚しない、子どもができない、働けない。」という偏見があったような気がします。今頃になって改正とは遅すぎると思いますが少しずつ理解され、普通に暮らしていけるようになってきたことは前進です。

566、障害者の厚生年金

平成18年4月の改正では、障害基礎年金と老齢厚生年金を両方受給することができるようになりました。例えば改正前、障害基礎年金を受けながら会社員として厚生年金に加入していたようなケースでは、65歳になって老齢厚生年金を受けようとすると、今まで貰っていた障害基礎年金とどちらかを選択して受給しなければならないことになり、障害基礎年金を受け続ける選択をした場合は老齢厚生年金の権利を放棄せざるを得ませんでした。そうすると、折角会社員として厚生年金に加入し保険料を払ったことが無駄になってしまい、結果として働く意欲をそいでしまうという問題点がありました。障害を持ちながらも働き、それが年金に反映されるような仕組みができたことで、勤労意欲の向上につながる良い制度改正であるといえます。

565、児童扶養手当の子の加算

児童扶養手当は離婚や死別で一人親となった父母または養育者または両親の一方が国民年金または厚生年金保険法1級相当の障害者に支給されます。今までは障害基礎年金の子どもの加算があるときは児童扶養手当は支給されませんでしたが、今回の改正で児童扶養手当と障害基礎年金の子の加算のどちらか額の多い方が受給できることとなりました。所得制限があるのですが、具体的に1人目なら児童扶養手当は全額支給の場合、月額41,550円の12か月で498,600円となり、障害基礎年金の子の加算227,000円より多くなります。2人目は月額5,000円、3人目は月額3,000円なので障害基礎年金の子の加算の方が多くなります。

564、障害者の年金制度の法改正で朗報

平成23年4月1日より、国民年金法の改正で、障害基礎年金の子どもの加算について朗報があります。1級または2級の障害基礎年金の受給者には、18歳に達する日以後の年度末までまたは20歳未満で障害の子どもがある場合、2人目までは、年間227,000円。3人目からは75,600円加算されています。これは障害基礎年金の受給権を取得したときに子どもがいた場合でした。しかし、今回の改正で、生まれつきもしくは若いころ障害者となって、1級または2級の障害基礎年金をもらっていた人が、その後子どもができた場合にも適用することになりました。

 これと同様に、厚生年金保険法の改正で、障害厚生年金に加給されている65歳未満の配偶者についても、受給権が発生した時は独身でもその後結婚した場合、年間227,000円加給されることになりました。65歳に達したときはその翌月から配偶者の老齢基礎年金に振替加算として227,000円加算されます。生計を維持していることが支給の要件なので、申請が必要です。4月の初めに日本年金機構から案内が届きます。これらの法改正で全国では約7万人が対象となります。

563、東日本大震災について思うこと ~1か月たって感じたままに~

平成23年3月11日午後2時46分、東日本広域にわたって地震が発生し、その後の津波によって多くの方が犠牲となり、今も被災された方々が避難所暮らしをしています。初めて聞く「大津波警報」に何していいのか?どこへ行けばいいのか?全くわからず、塩屋地区などを除き、ほとんどの方が「揺れてないし」と避難も考えなかったみたいです。避難指示は避難警告より厳しいそうで行政の方は、見回りなど全職員体制でがんばってくれていたのは知っています。私は昼から自宅とは別の場所で会議があり、終了後市内放送を聞いてテレビを付けたら、大変なことになっていることが分かった始末です。自宅の非常袋が役に立たないところで起こる恐怖を感じました。

今回の災害で気づいたこと、考えたこと、学んだこと、怒っていること、感動したこと、訴えたいことがいろいろありました。

気づいたこと

・ 大自然の力の大きさに人類は逆らえないこと。神のみぞ知る世界があること(間一髪、奇跡的、九死に一生を得て助かった人がいること)

・ 計画停電でたちまち困ってしまってわかった「電気のない生活に戻れない」こと

・ がんばって乗り越えられることと家族の死などがんばっても取り返しのつかない現実があること

・ 子々孫々残したい地球だから大事にしなければならないこと

・ 事故さえなければ原発はグリーンなエネルギーだが「安全・安全」と言い過ぎたギャップ

考えたこと

・ 都心の帰宅難民の多さや携帯電話がつながらず右往左往している人間の文明に対するおごりを感じる

・ 津波対策は和歌山県にとって他人ごとではすまされないこと

・ 代替エネルギーについても真剣に議論する時期がきている。(例えばメタンハイドレードなど)

・ 教科書に自衛隊の活動を今まで載せていなくてもこれから載せなければ被災者は黙っていないだろう

・ マスコミが報道しない部分にも心を寄せること(テレビに遺体は絶対写らない。埋葬している)

学んだこと

・ 首都圏の電力が福島からきていたこと(日本の防衛を普天間が支えている現状に似ている)

・ 関西から電気を送れないこと(一部ヘルツを変えられるが)

・ マイクロは0.000001、ミリは0.001、キロは1,000で数字の桁のこと。シーベルトやベクレルは単位だということ(体重はグラムで身長はメートルと、はかりが違うのと同じ)

・ 被爆国ということで原発アレルギーがある。原爆と原発では使用目的が違う。ウランの量では広島の原爆より原発の方が圧倒的に多い

怒っていること

・ 原発の電源を狙えば原爆を落とすより簡単に攻撃できることをテロリストやどっかの国に教えてしまったこと

・ チェルノブイリのように格納容器が爆発したわけでもないのにレベル7は厳しすぎる。何の国益もないのに受け入れ、世界中に発表する政府の気がしれない。爆発を想定しているなら許さない

・ 放射線を閉じ込めるのにまだまだかなりの時間と英知が必要だとは誰も言わないこと(半減期は数日のものから数億年のものまで様々。最終的に鉛になるまで放射線を出し続ける。元素が別の元素に変わるのにエネルギーが発生すること。そのエネルギーと一緒に放射線が出てそれが隣の原子を壊して連鎖反応を起こす。それを平和的に利用したのが原発。水なしには暴走を止められないこと)

・ 安全基準の物差しがちがう(食卓の塩でも砂糖でも醤油でもペットボトル1リットルを一気に飲めば命に係わる。ほうれん草を1年間毎日何グラム摂取すればなどという基準はナンセンス。ポパイか)

・ 出荷制限は責任逃れの人災。農業や漁業で生計を立てている人の痛みがわからないひとでなし

・ 被災者に送るわけでもないのに自分さえよければという考えで買占めに走る人がいる

・ あらためて自衛隊の存在意義を感じるにもかかわらずマスコミはあまり報道しないこと

・ 嘉手納基地所属の米軍が仙台空港の復旧に協力してくれたことを沖縄の新聞が報道しないこと

・ 今ぞと手薄になった自衛隊の動きを試すかのように狙っている近隣国があること

・ 尖閣諸島の事件の時のように後で真実が発覚するような、もぐらたたきのように1号機2号機3号機4号機と後手後手の対応のまずさ

・ 言うべきことと言わない方がいいこと、するべきこととしない方がいいことの見極めがつかないリーダーに国をまかせてしまったのも国民(期待外れは先日の統一地方選挙の結果で明らか)

感動したこと

・ 天皇陛下が自主停電をして「国民の苦しみを感じたい」とおっしゃられたこと

・ 誰かの役に立ちたくて居てもたってもいられないとボランティアに応募する人がいること。医師、看護師、薬剤師など専門分野で派遣されるスタッフも多いこと

・ 家族・友人・地域のつながり、絆、団結、マナー、ゆずりあい・助け合いの精神は世界に誇れる

・ 誰かを助けようと命を落とした人がいる(殉職した警察官や消防士・役場の人など)

・ あたりまえのありがたさに気づいたこと。失ってみて今まで幸せだったと感じた人が多いこと

・ 世界中が日本を応援してくれていること

・ 心を一つにできる日本人の国民性(自分に何ができるかを皆が真剣に考えている。東北の人のことを思えばこれぐらいと考えられる)

訴えたいこと

・ 想定しなかったことを反省して今後「想定外」という言葉が出ないようにありとあらゆることを想定すべき

・ 自衛隊は決して「暴力装置」(仙石元官房長官の国会発言)ではないこと

・ 第1戦で働く人のことを忘れてはならない。原発から数メートルで仕事をしている人にも家族がいる

・ 復興への希望は、国民に安心感を与え、国の方針を明確にできるリーダーシップが必要であり、発揮できないなら変わるべき(政権交代が目標だったなら、政権交代すれば・・笑)

・ あやしいチェーンメールや募金詐欺を見極めよう。風評被害は大きい

・ 自粛による経済活動の低下で国際競争力が落ちること。関西は自粛してはいけない

・ 義援金を早く被災者に届けてほしい(必死に集めたのにまだ配分委員会も開かれていない)

・ ふるさとは心の中に大切にしまって、命さえあればまた笑顔になれる日もあること

 思えば16年前、阪神大震災が起き、テレビも新聞も地震のニュース一色になったのが、2か月後地下鉄サリン事件で地震のことが放送されなくなったように、少しずつもとのテレビに戻りつつある番組でも被災地の皆さんがまだ仮設住宅にも入れずにいることをマスコミは忘れないで取り上げてほしいと思います。

「御坊、日高震災支援の会」では過日オークワ、松源、エバグリーンで募金活動をさせていただきました。街頭募金活動に参加してくださった方は述べ99名、集まった義援金は1,453,123円でした。多くの方にまごころを寄せていただきましたことに感謝します。皆様方のまごころが届きますようお祈りします。ご協力ありがとうございました。(平成23年4月14日執筆)

562、セルフメディケーションについて

セルフメディケーションという言葉があります。これは、自分で医薬品を選び、疾患や症状を改善させるという行為です。自分で服用している医薬品の効果や危険性を常にチェックする姿勢は、薬局・薬店で一般用医薬品を購入する場合でも、医療機関で処方された医薬品を使う場合でも必要です。そしてそれを助けるのが、コミュニケーションなのです。特に医療用医薬品の場合、医師との連携が大切で調剤薬局では、「お薬手帳」などで薬歴を管理してもらい、服薬指導を受け、様々な相談に乗ってもらえる関係が重要となります。日高地域も医薬分業によって調剤をする薬局が増えました。院外処方を希望される方には、「かかりつけ薬局」を持ち、あなたの健康全般について相談できる薬剤師を見つけてください。

今回の薬事法の改正により、登録販売者という資格を作り薬剤師でなくても医薬品を販売できるようにし、対面販売の強化を図りました。反面、インターネットなどで通信販売ができる医薬品の種類を限定しました。

 薬は、微量でも体内に入ると大きな変化をもたらす化学物質であるという他の商品との違いを認識した上で、あなたは、どこで薬を買えばいいのか?真剣に考えてみてください。

561、登録販売者について

薬事法改正により、登録販売者という新しい資格ができました。この資格を取得すれは、医薬品販売業の許可を得た店舗で、第二類及び第三類医薬品(一般用医薬品の約95%)の販売を行うことができるようになります。全国で実施された第一回の試験では、総受験者数約6万人、合格者総数約4万人、平均合格率は約68%(和歌山県54.5%)で都道府県の登録を受けて店舗に従事することができます。高卒なら実務経験が1年以上あれば、受験資格が得られるということで人気の資格となっています。
 これは医薬品に関する情報提供を行うことができる人材を増やし、店頭で資格を持った人が説明し、医薬品を適切に使用して頂くということです。あたかも店舗に行けない高齢者や障害者がネット販売を望んでいるように言われていますが、何種類もの医薬品を複数の医療機関で処方してもらったり、いろいろな一般用医薬品を飲んでいる可能性の高い人なら、なおさら専門知識を持った人のアドバイスが必要なのです。顔色やしゃべり方、熱や吐き気などだまっていても気づいてもらえる人間関係の中から、信頼が生まれ適切な判断に基づいた早急な対応ができるのです。

560、第二類・第三類医薬品について

第一類医薬品以外で、その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品を第二類医薬品といいます。今日大半を占める一般用医薬品がこの第二類医薬品であり、薬剤師又は登録販売者が常駐する店舗や薬局でのみ販売でき、医薬品の内容や利用法の説明(努力義務)が求められます。
 上記以外の一般用医薬品で、販売にあっては第二類医薬品と同様の規制を受けますが、商品説明に際して法的制限を受けないものを第三類医薬品としました。ただし購入者から相談された場合は、相談に応ずる義務があります。これのみ通信販売が可能とされることになり、ビタミン剤や整腸薬などに限定されます。

559、第一類医薬品とは

医薬品は、病院、診療所などで診察を受けた後、医師の処方せんに基づいて、薬剤師による調剤を経て交付される医療用医薬品 と、薬剤師が常駐する薬局(処方せんに基づき調剤をするところ)、薬店(いわゆるドラッグストア)で誰でも購入できる一般用医薬品(市販薬、大衆薬、OTC薬などとも呼ばれています。)があります。改正薬事法により、一般用医薬品は、保健衛生上のリスクに応じて第一類、第二類、第三類医薬品に分類されることになりました。
第一類医薬品は、その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうちその使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣の指定するもの及びダイレクトOTC(新一般用医薬品)、スイッチOTC(医療用から一般用に変更した医薬品)などで、薬剤師の常駐する店舗販売業や薬局でのみ販売できます。薬剤師が手渡しし、医薬品の内容や利用法について文書で購入者に説明する義務があります。

558、インターネットによる医薬品の販売

最近、専門書などインターネットを利用して買い物をすることが多くなりました。近くの本屋には並んでいない書籍などは少し手数料がかかっても、遠方まで買い物に行くことの不便さや交通費を考えると安くつきます。私は、臭いや肌触りのわからない物を買うのには抵抗がありますが、この不況のさなかネット販売の売れ行きは好調だそうです。そのネット販売で、今議論されているのが医薬品の販売です。

 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器に関する運用などを定めた薬事法が改正され、その大半が2009年6月に施行されます。施行に合わせ、厚生労働省は、安全が確保できないとして、インターネットなどによる一般用医薬品の通信販売で、販売することのできる医薬品を定めた省令改正を行う方針を固めました。ネット販売業界は時間的な制約がある人や、外出が困難な高齢者や障害者、近くに薬局などがない地域の住民にとって消費者の利便性を損なうとして反対しています。

 一方、日本薬剤師会、日本医薬品登録販売者協会、日本置き薬協会、日本チェーンドラッグストア協会などの9団体は、「医薬品を安全にかつ適正に使用してもらうためには、対面販売が必須であります。国民の安心と安全を守るため、インターネットによる医薬品の販売を阻止します。」との声明を発表しました。