531、キャラバン・メイトの活躍を期待

講座はだいたい90分のカリキュラムでテキストに沿って進んでいきます。まず100万人キャラバンについて説明があり、DVDを使って認知症についてわかりやすい事例を示します。次に認知症とはどういうものか基本的なことを学習します。脳の細胞が壊れることによって直接起こる記憶障害、見当識障害、理解・判断力の障害、実行機能障害などの症状と、本人がもともと持っている性格、環境、人間関係などさまざまな要因がからみ合って起こる精神症状や行動上の問題について具体的に学びます。そして認知症の治療や予防について専門家とのコミュニケーションや信頼関係の大切さを学びます。最後に認知症の人と接するときの心がまえや介護している家族の気持ちを理解し地域や職場など認知症サポーターとしてできることをさまざまなケースを参考に学び「認知症サポーター」となるのです。
 現在日高・御坊地域で100名近くのキャラバン・メイトが養成研修を受講したことにより、今後地域ケアのレベルを押し上げるためにもメイトが講師となってあちこちで講座が開かれることでしょう。講座開設の依頼のあった自治会や職場、学校、団体などの長の方には、多くの参加を呼びかけていただくと同時に、講座には一人ひとりが積極的に参加し地域ぐるみで認知症への理解を深めていただきたいと思います。

530、オレンジリングをもらおう

「認知症サポーター」は、認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守る応援者です。自分のできる範囲で、友人や家族にその知識を伝えたり、認知症になった人や家族の気持ちを理解するよう努めたり、隣人あるいは商店・交通機関等、まちで働く人として手助けをする人たちです。なお、「認知症サポーター」は認知症を支援する「目印」として、ブレスレット(オレンジリング)がもらえます。この「オレンジリング」が連繋の「印」になるようなまちを目指します。

529、キャラバンメイトになろう

「認知症サポーター養成講座」を受けた人が「認知症サポーター」です。全国キャラバン・メイト連絡協議会では、都道府県、市区町村など自治体や全国規模の企業・団体等と共催で認知症サポーター養成講座の講師役(キャラバン・メイト)を養成しています。

平成21年1月28日、認知症キャラバン・メイト養成研修(紀中会場)が日高町保健福祉総合センターで開催され85名が受講しました。平成29年松現在1,190名のキャラバン・メイトいて「認知症サポーター養成講座」はのべ2,086回開催しています。認知症サポーター養成人数は55,724名です。

528、認知症サポーターについて

認知症は誰にも起こりうる脳の病気です。全国には平成17年の統計では約205万人、85歳以上では4人に1人に症状があるといわれています。和歌山県の人口(平成30年4月1日現在)は、938,107人。65歳以上の高齢者人口は、304,735人。(高齢化率30.9%)要介護者は、67,741人。そのうち2人に1人が認知症高齢者で何らかの介護・支援を必要とするという結果があります。このことから、和歌山県では、約48,000人が認知症高齢者と推測することができます。
 認知症高齢者が今後20年で倍増することが予想される中で、認知症を正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守り支援する市民「認知症サポーター」を増やそうという取り組みが、現在、全国各地で実施されています。厚生労働省は、認知症高齢者を地域住民が支えるまちづくりを推進するため、一定の講座を受講した方を「認知症サポーター」と認定し、5年間(2004年~2008年)で全国に100万人を養成するキャンペーン(認知症サポーター100万人キャラバン事業)を実施しています。

527、薬剤師として禁煙教育にかかわる

日本赤十字社和歌山医療センター呼吸器内科の池上達義先生も平成20年10月1日からの日赤和歌山医療センターの敷地内全面禁煙の実現や11月からの禁煙治療への保険診療の開始に力を入れられました。また、県外からも駆けつけてくださる奈良女子大学の教授で日本禁煙科学会副会長の高橋裕子先生のご尽力も忘れてはなりません。
 和歌山県のタバコ対策には、ご紹介できなかった方々の活動が目に浮かんでくるくらい実に多くの方が、それぞれの立場でがんばられておられます。私も微力ではございますが和歌山禁煙教育ボランティアの会に参加させてもらい、薬剤師としても、子どもたちの健康のためこれからもわかりやすくタバコについてお話していきたいと思います。

526、たばこ問題を考える会・和歌山の活動

「たばこ問題を考える会・和歌山」代表世話人、畑中孝之さん(63)です。畑中さんは、平成9年、喉頭がんが見つかりました。それで53歳の時に声帯を取りました。首に当てた電動式人工喉頭からロボットのような声がします。16歳前後でタバコを吸い始め、1日約50本吸った時期もあるとのことです。何度も禁煙を試みましたが、がんになるまで止められなかったそうです。喫煙者を非喫煙者と比べた場合、がん発症率が高くなるとされ、咽頭がんは32・5倍に上るという研究もあります。禁煙の重要性を感じた畑中さんは、県内外で講演し、「和歌山禁煙教育ボランティアの会」が行う出前授業にも一緒に行ってくださいます。タバコのせいで障害者になってしまったことを堂々と語る姿に子どもたちの心が動かされるのです。

525、和歌山禁煙教育ボランティアの会

禁煙のサポート体制の一つとして、和歌山禁煙教育ボランティアの会(西畑昌治会長)も結成されました。平成15年度から小学校などへ出向いて、子どもたちの喫煙防止のための出前講座をしています。和歌山県内の医師、歯科医師、薬剤師などが中心になって組織する団体です。子どもたちの喫煙は、将来の健康に大きな影響を与えます。子どもたちがタバコに興味を持つ前に、正しい知識を伝えることで、喫煙を防ぐことができればと考えています。
また、インターネットによる関係者のメーリングリストも発足しています。毎回送られてくるタバコに関するさまざまな知識やエッセー、講座の情報などが満載され、同じ意見を持つものどうしのつながりもできました。その中で少し紹介させていただきます。和歌山工業高校奥田恭久教諭です。全校生徒と教職員に向けて発行している「週刊タバコの正体」は平成17年4月6日からスタートし第569号にもなりました。2分ぐらいで読めるA4の紙1枚なのですがタバコの知識が埋まっていて内容が豊富でよく続けられていると感心させられます。

524、医師会の禁煙活動

和歌山県医師会でも禁煙外来だけでなく、保険診療のできるニコチン依存症管理料算定医療機関(県下95ヵ所、1月1日現在)を増やそうということでがんばっています。また、日高医師会では平成17年度から管内小学校、平成19年度からは中学校において学校医が喫煙防止出前授業に出向く活動を行っています。全国的にもこの様な地域医師会組織を挙げての活動は今のところ佐賀県を除き見当たりません。

523、禁煙サポート薬局

和歌山発の画期的な制度として全国から注目を集めているものに和歌山県薬剤師会が和歌山県健康対策課と連携をとりながらつくった『禁煙サポート薬局』の制度があります。これは県薬剤師会の認定する講座を受けた薬剤師を一定の審査により『認定禁煙支援薬剤師』とし、①認定禁煙支援薬剤師がいる②たばこ販売をしていない③薬局が禁煙薬局④積極的に禁煙支援をする薬局を『禁煙サポート薬局』として県のホームページに掲載しています。これらの薬局では、医師の処方を受けた者にニコチンパッチ等を販売するほか、禁煙の継続方法や、困ったときの対処について日常的な相談に応じます。また、薬局は病院に行くことを躊躇しがちな喫煙者に気軽に立ち寄れる身近な医療機関であるという利点を生かして、『禁煙サポート薬局』でなくても薬剤師は相談にのってくれます。県薬剤師会理事の原隆亮さんは「禁煙外来を紹介するなど他の医療機関とも連携し、タバコをやめたい人の力になりたい。」と話しています。

522、学校敷地内禁煙は全国初

全国初といいますと和歌山県教育委員会が平成14年4月1日から実施した「学校敷地内禁煙」もあげられます。これは「和歌山県たばこ対策指針」を受けて、公立学校の敷地内を禁煙化したものです。これまで日本では教育委員会レベルで禁煙の通達が出されたことはありませんでした。