512、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」の主人公

私は、御坊市の男女共同参画推進グループウイズ・ア・スマイルの会長をしていて、平成18年度、和歌山県民間への人権啓発活動委託事業として、田中裕子主演映画”火火”上映会を委託してもらいました。この映画は、女性陶芸家のひたむきな生き方と白血病の息子との親子愛を描いています。骨髄移植を可能にしたバンクの設立に大きく力を尽くした「神山清子さん」をモデルにした映画です。病によって志半ばに命を落とさざるを得ない人に、助かる道があるとすれば何とかしたいと思うのがこれまた人として慈愛に満ち溢れた思いやりです。生きたいと願い、生きる権利を持ちながら亡くなっていった多くの方々が待ち望んだ骨髄移植。ドナー不足による適合の確率が低かったり、移植の段階で家族の理解が得られなく断念したり、現実は厳しいものがあります。一人の女性の生き方を通して命の尊さを語りかけ、真剣に生きる喜びを感動と共に視聴者に与えてくれました。

このほど、2019年度後期、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」の制作が決定しました。神山清子さんをモデルにした川原喜美子を戸田恵梨香が演じるドラマです。

511、ドナー登録後の流れ

登録をしたからといってすぐに提供者になる方もいれば、全く連絡がない方もいます。患者さんとのHLAの型が一致して初めて提供の意思を確認する書類が届きます。その後コーディネーターと調整医師の詳しい説明と問診を受け、提供の意思に変わりがなければ、健康状態などを調べるための採血をし、ドナーに選ばれると、家族を交えて最終同意書にサインをします。骨髄液の採取は全身麻酔により、腰の骨に針を刺して骨髄液を500~1000ml吸引します。4日程度の入院が必要です。和歌山県では、県立医科大学附属病院と日赤和歌山医療センターが移植の認定病院となっています。
 平成22年10月から非血縁者間の「末梢血幹細胞移植」が導入され、白血球を増やすG-CSFを注射後4~5日目に1泊2日の入院で造血幹細胞を採取することによって全身麻酔の必要がなくなりました。

510、骨髄バンクの登録者もうすぐ50万人

登録は、登録申込書に署名して、2mlの採血をすることによって完了です。今までは骨髄ドナー登録のみを行なう集団登録会を開催していましたが、最近献血と併行してドナー登録会を開催し、献血の比重の測定時にドナー登録用の検体を採取する献血併行登録会が増えています。おかげで平成20年に目標としていた30万人を突破し、平成31年1月末現在では49万4084人の登録者となりました。しかしながら、満55歳の誕生日で自動的に登録が取り消しになったり、妊娠中だったり、登録者が皆提供者となるわけではありません。

509、骨髄バンクに登録できる人・できない人

骨髄バンクのドナー登録には、骨髄提供の内容を十分に理解していただくことが要件です。年齢が18歳~54歳の健康で、男性なら45kg、女性なら40kg以上の体重の方なら登録できます。

https://www.jmdp.or.jp/

病気療養中または服薬中の方や、がん、膠原病、自己免疫疾患、先天性心疾患、心筋梗塞、狭心症、脳卒中などの病歴のある方や、最高血圧が151以上または89以下・最低血圧が101以上の方、輸血を受けたことがある方、貧血の方、血液の病気の方、ウイルス性肝炎、エイズ、梅毒、マラリアなどの感染症をもっている方、アレルギーがある方、椎間板ヘルニアなどで腰に手術を受けたことがある方、過度の肥満の方はドナー登録をご遠慮いただいています。

508、骨髄移植とは

骨髄は赤血球、白血球、血小板などの血液細胞のもとになる造血幹細胞が含まれていて骨髄液で満たされています。病気などによって正常な造血が行なわれなくなった場合、健康な人(ドナー)の骨髄液を静脈から注入して治療することを骨髄移植といいます。骨髄移植は、白血病や再生不良貧血、悪性リンパ腫などに有効とされています。赤血球にA・B・O・ABの血液型があるように白血球にも型があります。ヒト白血球抗原(HLA型)は組合せが数万通りあり適合具合によって拒絶反応などの合併症によって移植の成功率が低くなります。ドナー登録者が増えれば、患者さんとのHLA型が適合する率が高まることが分かっており、日本ではドナー登録者が30万人いれば、9割の患者さんに提供者が見つかると言われています。だからこそ広く一般からドナーを募る骨髄バンクが必要となるのです。

507、山口百恵の「赤い疑惑」に感動

山口百恵主演の「赤い疑惑」で大学の研究室の爆発事故に巻き込まれ、コバルト60の放射線を被爆した幸子が白血病に侵され、異母兄弟とも知らず三浦友和演じる医大生光男と恋に落ちるドラマに感動したものです。当時血液のがんとされ、白血病といえば不治の病として考えられていて涙を誘いました。その後医学の進歩により骨髄移植をすることにより新しい血液が造られ治療が可能な病気になりました。

506、手で運転する車

つらくて泣いたり、悲しんだり、悩んだりすることでは前には進みません。同じ体験をした人ならその人の苦しさに近づき気持ちを理解することは出来ます。しかし代わってあげることは出ないのです。それならば、出来ないことを嘆くのではなく、まだできることを見つけて喜びの中で生きていった方が楽しいのではないでしょうか。
 「足が不自由」でも私が始めて取得した車の免許は手で運転しました。(今はAT普通車)左手は押したらブレーキ、引っ張ったらアクセルです。右手はレバー付きのハンドルです。免許をお持ちの方なら切り変えの適正試験を受ければ手動式の運転免許ももらえます。車椅子ごと運転できる車が理想ですが日本では許可されていないので車椅子から座席に移らなければなりませんが。片麻痺の方でも健側のみで運転できるような改造車もあります。電車でも御坊駅がバリアフリーになり段差解消機を利用すれば不自由なく出かけられます。これからはあたたかくなってきますので、車椅子を使ってどんどん外に出て、いい空気を吸いましょう。

505、車いすはバリアを取る道具

そんなわけで吹っ切れて車椅子で移動することがほとんどになってしまいましたが、車椅子を使うようになってからの方が私は活動の幅を広げたように思います。ということは、足が悪くなったことを理由に、何も出来ないという考え方は、おかしいのです。ご不自由になられて何もしたくないと思っている方がいらしたら今一度、元気を取り戻していただきたいと願うばかりです。御自身の心のバリアが邪魔をしているのかもしれませんが、自分にあった車椅子を探してみたり、福祉住環境コーディネーターなどいろんな人に相談に乗ってもらったりしながら、物理的なバリアを取り除きませんか。今年もインテックス大阪でバリアフリー展が開催されます。最新の福祉機器や福祉車両がずらりと並べられていて参考になると思います。私は「女性のつばさ」でアメリカに行ったとき、地域のあちこちで車椅子の方を見かけました。物心両面においてバリアフリーを感じたものです。

504、車いすは恥ずかしくない

私は生まれつき足が不自由でしたが、少しは歩けたので車椅子に乗ることに抵抗がありました。10年ぐらい前までは、自分の心の中でふんぎりがつかなくて、知り合いに出会った時に「歩けんようになったの?」と聞かれたらいややなあ。という恥ずかしさ照れくささ、変なプライドが交錯して、広いショッピングセンターから足が遠のいていきました。そんな時、県外での講演が多くなり、電車を使って行くのに都会の駅の構内が広くて、車椅子の方が歩くより早くて便利なことわかりました。しかも県外なので知っている人もなく、堂々と障害者として講演するのには車椅子の方が都合がよかったのです。

503、プルトップが車いすになるボランティア

「プルトップを集めて車椅子を」の呼びかけで、ラジオ局FMマザーシップからいただいた車椅子は現在御坊市身体障害者福祉協会の会員様に大事に利用していただき喜んでもらっています。その方の話によると、足が不自由になってからは家に閉じこもって一日が憂鬱だったそうです。それが車椅子で外に出ることができるようになり奥さんに押してもらいながら散歩するのが日課になり、ストレスも解消し、生きる元気がわいてきたそうです。その後、御坊市身体障害者福祉協会が皆様のご協力で集め始めて2年が過ぎ、120キログラム集まっています。600キログラムで1台に交換してもらえるとのことで、今後とも皆様のご協力をお願いします。