
ある日、恐れていたことが起こりました。
「ちょっと来い!」
「はい、何ですか?」
私は、殴られるのではないかと思いました。
「あんたなあ、足が不自由だからと言って
先生にひいきされてるのとちがう?」
「なめんなよ」
なめ猫が流行った頃でした。
私は、そんななめたくもない。
まして先生にひいきされているなんて
思ったこともありませんでした。
でもよく考えてみると
心当たりがありました。
それは、小学校の先生と中学校の先生との間での
丁寧な引継ぎでした。
中学校の先生は、
障害のある生徒を受け入れたことで
何かあるといけないので
事あるごとに
「大丈夫か?」
「いけるか」
「がんばってるなあ」
と私を励ましてくれました。
たぶん
そのことがひいきされていると
思ったのでしょう。
私は、ひいきしてほしいなんて思ったこともありませんし
むしろそんなに優しくしないでほしいと思っていました。
普通でいいのです。
あまり取り立てて優しくされると
かえって周りの友達から
ひいきとまではいかなくても特別扱いされていると思われるのが嫌でした。
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車いすの元気配達人として全国講演活動をしています。子どもから大人まで90分のお話しがあっという間だったと好評です。そのバイタリティーがどこから来るのか実際聴いてみてください。
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