584、感動ポルノについて

毎週日曜日19時からNHK・Eテレの『バリバラ』という障害者の為の情報バラエティー番組があり平成28年8月28日も放送されました。ちょうど裏番組が日本テレビの「24時間テレビ」だったこともあり「障害者と感動」を結びつける風潮に疑問を投げかける内容の放送をしたことで、議論が起こっています。番組全体を貫いていたのは「感動ポルノ」というキーワードです。自身も骨形成不全症を患いながら、オーストラリアでコメディアンと ジャーナリストとして活躍したステラ・ヤングさん(1982~2014年)が唱えたもので、障害者を健常者が感動するための「モノ」として扱うような行為を指す言葉です。なぜテレビや新聞といったマスメディアは、障害者を「同情すべき人」あるいは「感動を与える存在」に仕立てあげてきたのでしょうか?「自分はまだ恵まれている」と健常者に思わせ、障害者が何かをやるだけですごいと思ってしまう価値観フィルターが存在しているのです。「障害があってもがんばれ」という美談がはびこっている現実をステラさんは指摘しました。

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柳岡 克子(やなおか よしこ)
柳岡 克子(やなおか よしこ)
車いすの元気配達人として全国講演活動をしています。子どもから大人まで90分のお話しがあっという間だったと好評です。そのバイタリティーがどこから来るのか実際聴いてみてください。



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