547、「中1ギャップ」をなくそう

和歌山県では公立の7つの中学校が小中一貫教育をしています。小中一貫教育とは、小学校と中学校の教員が9年間の一貫した指導を行うことにより、中学校入学時の環境変化を小さくするとともに、ゆとりある柔軟な教育内容によって個性や能力を伸ばそうとするものです。和歌山市も、中心市街地にある本町、雄湊、城北の市立3小学校を統合、市立伏虎中学校との小中一貫校を設立する方針を明らかにしました。義務教育の9年間を再編成しようという背景には、義務教育の9年間で生徒の発達段階が著しく異なること、発達段階に即した教育内容や指導方法を採ることで教育効果が上がるということがあります。中学校の教員が小学生を教えることによって意識が変化し、小中学校の教職員がともに義務教育の担い手であるという責任感が強まったり、教職員の情報交換がしやすく、生徒数減少によってできた空き教室の利用や文化祭・体育祭などの行事を適正な規模で行えるというメリットがあります。英語を初等教育から導入したいという意図も見え隠れしますが。小学生から中学1年生になったとたん、学習や生活の変化になじめずに不登校となったり、いじめなど問題行動や暴力行為が急増するという現象のことを「中1ギャップ」といいます。小中一貫教育は「中1ギャップ」対策に有効だと考えられています。東京都では,品川区が全国に先駆けて導入していますが,今年までに不登校の増加率が全国平均の半分以下になるといった成果も出ています。大阪市でも同じく小中一貫教育をすでに試行していますが,その成果を受け,大阪市教育委員会は,2011年度以降,市立全校で小中一貫教育を導入することを発表しています。
 さて、皆さんは「中高一貫」「小中一貫」「今まで通り」どのようにお考えでしょうか?制度がコロコロ変わることで子ども達が振り回されるのは困りますが、選択肢が広がったととらえるべきでしょうか。国が教育に対してしっかりとしたビジョンを示してどのような将来を見据えているか真剣に考えていただきたいと思います。

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柳岡 克子(やなおか よしこ)
柳岡 克子(やなおか よしこ)
車いすの元気配達人として全国講演活動をしています。子どもから大人まで90分のお話しがあっという間だったと好評です。そのバイタリティーがどこから来るのか実際聴いてみてください。



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